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またいつか貴方と
第29章 聡くんの最期
それから私は部屋にこもっていた。
鍵をかけ部屋には誰も入ってこれないようにした。
そして泣いて泣いて泣き叫んだ。
どうして聡くんなの?
なぜわたしから聡くんを奪うの?
帰ってきてよ...
会いたい...
話したい...
触れたい...
あ、私が聡くんの元へ行けば会える。
そんなことも考えていた時
スマホが鳴った。
それは思いもよらない人だった。
どうして??
「道隆さん…」
『沙綾。』
何故だろう。
道隆さんの声を聞いて我慢していたものが
溢れるように出てくる。
そして私はわんわんと声を上げて泣き続けた。
道隆さんはそれを黙って聞いてくれていた。