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またいつか貴方と
第30章 居なくなった今


道隆さんは車にあるバッグから
ある封筒をだして私に渡してきた。


そこには『道くんへ』書かれているのは聡くんの字

『中見ろよ』

道隆さんに言われて中の紙を出した。
そこには便箋5~6枚にびっしりと書かれている。


冒頭に

俺に何かあれば沙綾のことよろしくお願いします。


こう書かれていた。
何かあればって何よ...

自分でそんなこと思ってたの?
どうしてこんなもの書いてるの…


そのあとに続く言葉はまるで私の取扱説明書だった。
どんな感じだとどう思っていてこうすればいいと
どうしてこう詳しく分かっているのか
そっちの方が不安になってしまう。

『あいつは本気でお前が好きだったから
よく見てると思わないか?
そんなやつに託された俺は責任重大なわけよ。』


またタバコに火をつけて私を見ながら
道隆さんはさらに話を続ける。

私は黙って聞くしかできなかったけど
そこには聡くんの想いが詰まっていた。



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