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またいつか貴方と
第5章 近づく魔物
部屋にこもって2時間程経った時に
私のスマホが鳴った。
ディスプレイにあるのは大好きな人の名前
でも出ることが出来ない私はスマホを
眺めることしか出来なかった。
何度も何度も鳴るスマホ。
電話に出ないとLINEのメッセージが届く。
【沙綾電話出来ない?】
【話したい。今日のこと説明するから】
【逢いたい。家行っていい?】
【沙綾頼むから返事ちょうだい】
心配してくれているのは分かるが
どうしても返信できなかった。
私は向き合うことから逃げて聡くんを困らせることになる。
それからしばらくはお母さんに相談して塾を
休み事にした。
学校に行くのも早めに行って
亜里沙と帰ることにした。
その間聡くんからの連絡には一切返信せず
学校や家の前で会っても会話はしていない。
それから事件が起きたのは4日後だった。