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またいつか貴方と
第5章 近づく魔物



「山下だっけ?」

「や、ま、も、と!!」


聡はまた名前を間違えた。


「山本悪いけど。
前にも断ったよな。あの時にも言ったけど
好きな人がいるって。
あれ、沙綾のことなんだよ。
いつだろな。中学生くらいからかな。
あいつの事が好きって分かったの。
だから彼女なんて作る気なかったし
告ってくれる奴いたけど断ってた。
それは自分の願望でいつかあいつが
俺のこと見てくれるんじゃねぇかっていう。
けど何年経っても変わんねーから。
だから今回沙綾を手に入れて絶対あいつだけは
失いたくないんだ。
悪いけど俺はあいつしかいらない。」




聡の意思は揺るがないものだった。

でも真奈美はそれ以上に強い精神の持ち主だった。


「そう。あなたが橋本さんが好きなのは分かった。
でもあの子がそうじゃなかったら?
あなたじゃなくてもよかったら?
そしたらあなたはあの子から離れる?」

聡は言ってる意味が分からない。と言い捨て
真奈美と話すのを終えた。

そしてこの時真奈美が恐ろしいことを
考えているとは思ってもいなかった。




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