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またいつか貴方と
第6章 傷付けられる
『聡くん。今は帰ってもらえる?』
聡くんは、はい。と返事をして
帰って行った。
これでよかったんだよ!
こうしなきゃまた…と思うと恐ろしくなる
亜里沙を送るとお母さんは家を出た。
私はココアを持ったままリビングにいたら
お兄ちゃんがリビングのドアをノックし
ちょっといい?と声をかけてきた。
本当は話すのも怖かったんだけど
お兄ちゃんと話すことにした。
『沙綾、聡と喧嘩したままだったんだろ。』
「喧嘩?」
喧嘩してたっけ?あれは喧嘩じゃない。
私が勝手にヤキモチ妬いて話すことから逃げたのだ。
『聡本当にショックだったみたいで
毎日俺にLINE来てたよ。
お前が連絡取らないから俺から様子聞いてた』
そうだったんだ。気にしてくれてたんだ。
けどもうその必要も無い。
私は別れて真奈美ちゃんに消してもらえれば
それだけで十分なの。
「お兄ちゃん。心配かけてごめんね。」
そう伝えて部屋に上がった。