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嘘やろ!?
第21章 コミュ英
翌日の始業式は無事に済んだ。
欠席者は2名…。
とりあえず始業式だから構わんと判断…。
一応、保護者には連絡をしたがどちらも
「昨日の問題がはっきりとしてからでないと…。」
と言う答えが返って来る。
学園を信用出来ないと言うならば好きにすればええ…。
ただし出席日数不足で泣くのは自分の子供なんだと念を押す。
保護者達に構ってる暇はない。
仕事を済ませるなり職員室を出る。
「随分、お早いですね?」
学園長に呼び止められた。
「戸締まりを確認したら篠原君の卒業をした中学校に行く予定なんです。」
「それはご苦労様です…。気を付けて行って下さいね。」
今日の学園長が仏さんのままな事にホッとする。
学園長はJrを退学にするつもりはないと確信が持てる。
「いってきます!」
胸を張って学園を出た。
今日なら始業式だから時間があるとJrの中学の時の担任から言われた。
多分、長くなる話…。
中学に行き担任の先生を呼んで貰う。
「こちらへ…。」
小さな会議室へと案内をされた。
「お茶でも…。」
中学の担任がそう言う。
40代くらいのベテランを感じる男の先生。
国語教員らしい。
坂口と名乗ったその先生をゆっくりと見る。
熱血というよりも親身になって生徒達に向き合うタイプの先生だと感じる。
几帳面に締めたネクタイ…。
真っ白なYシャツ。
真っ直ぐに生徒達と接するなら身なりをきちんとするのが基本だ。
学園長もそのタイプ…。
中野先生などは化学の教師なのにトレーナーに汚れた白衣を着ててだらしない感じがする。
「いえ、それよりも…。」
「Jrの話ですね?」
坂口先生は眉を顰めるとどこから話すべきかと迷った前置きをした。