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嘘やろ!?
第23章 監禁
お好み焼きを食べた。
遼さんが服を買うてくれる。
「今、着とるの透が選んだ服やろ?」
私が着てるのは透が選んだワンピース…。
「ガキっぽい。朱音に若作りさせとる。」
そう言って遼さんが私に着替えさせる。
落ち着いた白のワンピース…。
肩と胸周りが少し開いてる。
胸の谷間を出すのを嫌った透…。
「せっかくの谷間なんやから見せつけたれ。俺の女なんやって自慢したるから。」
大人の余裕を遼さんが見せる。
遼さんはラフなスーツにTシャツ。
だから子供っぽいワンピースよりも遼さんが選んだワンピースの方が私は遼さんに釣り合う。
透の時は無理をしてた?
だから違和感ばかりを感じた?
もう、何が正しいのかもわからんようになる。
透の時みたいにドキドキとかしない。
透に怯えてビクビクともしない。
五月晴れの暖かい日差しの中で穏やかな1日を遼さんと過ごす。
「今日はありがとうございました。」
仕事があるからと店の時間の前には私をマンションの前まで送ってくれる。
「今日はとちゃう。今日も明日も明後日もや。明日は学校が終わったら店に来い。一緒に飯食おう。」
「でも…。」
「俺の女や。それだけは覚えとけ。」
遼さんがキスをする。
時間の感覚が無くなるキス…。
透……。
どんどん透が遠くなる。
キスが離れて遼さんの車を降りた。
透と暮らしてた部屋に帰る。
暮らしてた?
桜が咲く前に暮らして桜が散るように透はこの部屋から出て行った。
嘘つきっ!
花火を一緒に見るて約束したやん!
花火の為にこんな馬鹿デカいマンション買うた言うたやん!
何もない空っぽのリビングに座り込み、また涙が床に溢れ落ちた。