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嘘やろ!?
第24章 大学病院



そんな私の全てを遼さんは見抜いてる。


「大丈夫。必ず惚れさせたる。」


肩にキスをした遼さんが言う。

その目が真っ直ぐに私だけを見てる。

もう惚れとるかも…。

ずっと遼さんの手を握りしめて腕の中から動けないままだった。

お昼ご飯を食べようと車でまた移動をする。

ウニしゃぶはやっぱり美味しかった。

透とは奪い合ったのに…。

遼さんは私に食べさせたがる。


「もうお腹いっぱいやて…。遼さんが足らんやん。」

「足らんかったらおかわりする。」


全てが私の為を全面に出されるから狼狽える。

後はゆっくりと大阪に帰る。

遼さんは仕事やから…。


「なんで年中無休なん?」

「朱音が休んで欲しい言うたら休んだるよ。」

「そうじゃなくて、遼さんの身体が壊れるやん?」

「俺は壊れへんよ。ただ、うちの従業員は時給やからな。水商売は給与保証なんかあらへん。だから店を閉められへんだけや。」


従業員の為の年中無休…。

私の為なら休みを取る。

常に誰かの為の遼さんなんやと感心する。

透が遼さんに勝たれへん言うてた意味を実感する。

マンションの前でキスをされる。

車から降りれなくなりそうで怖い…。

遼さんの部屋に行って遼さんに抱かれたいと言えば遼さんはそうしてくれる。


「気を付けて帰れよ。」


そう言うて私の頭を遼さんが撫でる。


「気を付けるって、すぐそこやん。」

「世の中、変な奴が居るからな。」


遼さんの言葉に佳奈子のストーカーを思い出す。

透が出て行ってから佳奈子は見てない。

透と別れたらストーカーの恐怖もないんや。

遼さんならストーカーなんか居らんし。

遼さんなら大丈夫やん。

気持ちが揺らぎ迷子になる。


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