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嘘やろ!?
第5章 Barのマスター
遼さんが透は特別な子やと言うのがわかる。
なのになんで透は私を欲しがるんや?
透に愛されてる自信がなくなって来た。
オバハンやから?
お母さんの代わりか?
そんな風に思ってまう。
透が帰って来た。
「うわっ、見んなや。」
慌てて私の手から赤本を取り上げる。
「透…、大学に行きたいんか?」
また泣きそうになって来る。
「行った方が朱音が喜ぶんちゃうかと思っただけや。今日の帰りに朱音が言うとったやろ?自分の将来はちゃんと考えろって…。」
私の為だけになら大学に行くと考えてくれる。
透の気持ちが嬉しいと思う。
透のTシャツを握るようにして透に抱きついた。
その手を透が握ってくれる。
「なんやねん?今日は一段と子供みたいやな…。なんやったら飯も食わしたろか?」
透が私の頭を撫でて笑う。
悔しいけど透には甘えてまう。
透が膝の上に私を抱っこをするようにしてテーブルの椅子に座った。
透が作って来たのは鍋焼きうどん…。
「もうすぐ梅雨やで…。熱いわ。」
「夜食やぞ?店のメニューなんか食うたら体重計の上で朱音が泣くやろ?」
透に抱っこされたまま鍋焼きうどんを食べる。
どっちが大人なんかようわからんくなって来る。
うどんを食べたらベッドに透が連れて行く。
「愛したるから俺以外は見んなや。」
透のこだわり。
浮気だけは許さない。
それ以外は全て私の自由という条件。
完璧な男。
完璧な恋人。
ただ教師だから私が透を受け入れられないだけ…。
透の心の入り口は常に私の為だけに開いてる。
「朱音…。」
額にキスをしてTシャツの上から胸を揉んで来た。