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嘘やろ!?
第5章 Barのマスター
隆也が嫌いだったパジャマ…。
風呂上がりにパジャマを着てビールを飲むと
「色気がないな。」
と隆也は嫌な顔をする。
だけどパジャマって楽だし安心をして寝れるから私はずっとパジャマだった。
「明日、買いに行こや。」
「は?なんで?」
「朱音のもんがないと不便やろ?ついでにデートでもしようや。」
「パジャマなんか色気がないで?」
「朱音が可愛かったら何でもええわ。どうせベッドん中じゃ脱がせるんやから同じやろ?」
透がキスをしながらクスクスと笑う。
見た目なんかよりも中身の方が大切なんやと透に教えられた気分になった。
やっぱり透って大人やと思う。
「透…、生意気…。」
「惚れたか?」
「惚れんわ。」
やっと泣き止んだ。
透と一緒にクスクスと笑う。
「絶対に惚れさせたるさかい、見とけや。」
透がやたらと男前の顔で自信満々に言う。
透にはわかってる。
私が透にベタ惚れなんもちゃんとわかってる。
ただ私が教師やから、透を好きな事を認めたら私が自分を責めて傷つく事になると思って透はわざと黙ってくれてる。
風呂上がりはまた透のダボダボのTシャツ。
「ちょっと待っとけ。」
透が店に行った。
透のベッド…。
青いシーツの上に赤い本。
国立大学の赤本!?
中を見る。
直接にやけどビッシリと答えが書き込まれてる。
英語の確認をする。
ほとんどが正解をしてる。
嘘やろ!?
長文も完璧に訳せてる。
透には在籍する高校のレベルは関係がない。
一般入試で普通に受験をしたとしても、どこの大学にでも透は入れる子なんやと思った。