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嘘やろ!?
第9章 夏休み



15分は経った。

透の車で待つだけの自分に泣きたくなって来る。

佳奈子って言うてたか?

誰やねん?

可愛い子やったやん…。

大学生くらいの女の子…。

透に縋るような目をしてた。

彼女の目には私が見えてなかった。

そんなに愛されてるんなら私なんか要らんやん。

嫉妬…。

初めての経験…。

隆也の浮気を知った時は隆也にムカついただけで相手の女なんかどうでもよかった。

狡いよな…。

透に素直に愛してるとか言われへんくせに、他の女に取られるのは嫌やと見苦しい女になってる。

目に涙がこみ上げて来た瞬間、透がやっと車に来た。


「悪かった…。」


ぶっきらぼうに言いながら透が車を発進させる。


「別に…。私の事は構へんかったのに…。」


また可愛くない言い方をしてもうた。


「なら、なんで泣くねん?」


穏やかな声…。


「泣いてなん…か…。」


ボロボロと勝手に涙が溢れ出す。

透がため息をつく。


「お前は泣き虫やから、泣かすんだけは嫌なんや。」


ため息混じりの声で透が言う。

だったら、あの子はなんなんよ!

叫びたいくらいに腹が立つのに、その気持ちが透に言えずに涙ばかりが溢れ出る。

いつの間にかうちの前に車が着いた。


「あのな…、佳奈子は前に言うてた身体だけやから捨てた女や。」


ヤケクソのように透が言う。


「なら、また拾ったったらええやん!」


私もヤケクソのように言い返す。


「そんな簡単な問題とちゃうねん。」

「何がやねん!?透の事が好きやからわざわざ来たんやろ?だったら…。」


私なんかさっさと捨てれば済む話やんかと言い掛けた口は透が塞いでた。


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