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奴隷の罠
第2章 二
「…はい……」
「牡丹お嬢様、お食事の時間ですよ。着替えは済んでいますか?」
「椿山(つばきやま)、今起きたところなの。後で行くわ」
扉越しに聞こえてきた声に返事を返すと、声は聞こえなくなる。
そのまま牡丹はベッドから降りて、ゆっくりと着替え始めた。
ワンピースのパジャマを脱いで床に落とし、下着姿になってから扉が開くとは思いもしなかった。
「ちょ!椿山!今から着替えるってば!」
慌ててパジャマを拾い、体を隠す牡丹。
…だが、扉を開けたのが執事の椿山ではないと分かると、顔を強張らせる。
「牡丹、おはよう。今起きたの?相変わらずお寝坊さんだね」
「誠也様!」
き、きゃー!どうしよう!
牡丹は顔を紅潮させながら、その場に固まってしまった。