パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第5章 ラブシーン

そんな中で私は左手で懸命に肘男の左手を払い、右手は頑なに拳を握る。

肘男は私の拳を下から支えるように持ちかえ、親指でくるくると甲をなぞる。

気が緩んでしまわないように拳に力を入れ直すと、ふわりと何かが甲に触れる。

ｷﾞｮｯとして肘男を見ると、手の甲に唇を押し付けている。

ｷﾞｬｧｱｱｱ…

心の中で叫び、手を引っ込めようとすれば、右足をｸﾞｯと開かれて、左足で閉じようにも肘男の手がしっかりと間に挟まってしまった。


ストッキングの上から、奥を目指すように指先が這う。ｻﾞﾗｻﾞﾗとした布の間から、肘男の体温が伝わってくる。

どうして…
でも、その感触は何故か不快ではなかった。
でも拒まなきゃ…

肘男の手首を掴んで剥がそうとするも、男の力に勝てる訳もない。


ﾋｨｲ…

意識が左手に集中している内に、肘男は甲を舐め始める。

舌先を尖らせて円を描いたり、唇で濡れた甲を舐めとるように…

その仕草は、きっと映画のシーツの中で行われていることと同じ、
そう思うとカッと体が熱くなり、自分も女優の気分になる。

ｼﾞｭﾝと疼きを覚え、思わず肘男の手を挟んだまま、膝を擦り合わせていた。



男優がするするとシーツをくぐり、女優の胸元から顔を出す。

腕で口元を拭い、乳房に手を這わせながらキスをする。

女優の腕がさまよっているのに気付き、そっと自分の肩に導くと、女優の太ももを担ぎ前屈みになる。

女優の下半身は、お尻の始まりの際どいところまで映っている。男優の上体は腰とお尻の中腹までが露になっている。

どう見てもシーツの中で二人は繋がっているとしか思えないようなアングルで、二人の愉悦に満ちた表情に、ｽﾞｸﾝと胸が高まった。