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きっかけは映画館
第5章 ラブシーン
男優が女優に口づけして抱き締めあう。
すると、突然シーンが変わり、館内が明るくなった。
同時に肘男が私の手を持ち変えて、ひじ掛けに置き、スカートに潜っていた手を上から重ねてきた。
って、ああ、ストーリーが全く頭に入らない。
じっとしていれば、肘男は優しく私の手を撫で擦っているだけなのだが、引き抜こうとすると指も纏めて握ってくる。
ならば抵抗しない方がすんなりいくので、ひじ掛けに無造作に置いたままにしていた。
隣のカップルもイチャイチャしながら見ている。
場内がラブラブムードで満たされている感じで、
手を触られてるくらいならいいやと思わせた。