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きっかけは映画館
第30章 映画のあと…は
ヒジオのブラジャーの中に侵入していた手が片方出てきて頬を撫で、頭を撫でてくる。
きっと気持ちよくなってくれているんだろう。
口を開き唇で挟みながら、舌で擽るようにして、次第に口を大きく開いていって、ヒジオを口内に迎え入れていった。
「はぁっ…はぁあっ…麻里絵ちゃんの口の中も気持ちいいよ…」
ヒジオは手を後ろについて体を倒し、肩で息をしている。それだけ気持ちよくさせているのだと思うと嬉しくなった。
「そうだ…麻里絵ちゃん…お香って…いつ焚くの?」
「…チュポ…寝る前…」
「じゃあ、今、焚こうよ…」
ヒジオから離れて、お香を持ってくる。
自分の隣をポンポンと叩くのでヒジオの隣に座る。
「わぁ、色んな種類があるんだね。これは何で沢山残ってるの?」
麻里絵ちゃんを隣に座らせて、可愛いケースを覗くとカラフルなラムネのようなとんがり山が沢山。
だけど、紫だけが沢山残っていた。
「イランイランといって、催淫効果のあるアロマだから…」
「じゃあ、使ってみようよ。使ったことあるの?」
「ない。」
「ならば是非。」
ベッドの頭側にある出窓を示すと、麻里絵ちゃんがそこにスタンドを置いて火を点ける。
火は点かずに煙が立ち上り始める。