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きっかけは映画館
第34章 おうちに帰る
麻里絵ちゃんを送って、家に戻るとラインが来ていた。
『やっぱり寂しいから迎えにきて…』
とか来るのを期待したけど、俺の帰宅を案ずる内容だった。
立花女史との打ち合わせが上手くいくように全力でサポートする。その気持ちを伝えた。
やはりあまり元気がないようで、お休みの挨拶が来たから、挨拶で返す。
既読になったけどもう返信は来ない。
風呂に入って、もしかしたら眠れないって連絡が来るかもと、酒を飲まずに眠る。ついつい麻里絵ちゃんがここにいた時の様子が目に浮かぶけど、
愚息も放置でベッドに入る。
アロマのお香を見て、麻里絵ちゃんは自分の家の分を置いてあるのか、
いつものアロマがなくて眠れないのではと、気になった。
だから…肝心な約束をし損ねていることに気付かなかったんだ。