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きっかけは映画館
第42章 オータムフェア


『はい、そして入場料をいただく理由がもう1つありまして、人気投票のエントリーシートをお配りしております。
投票結果で上位2店舗に選ばれたお店には、当店3、5階にお店を構えていただくことになっております。』

『じゃあ、フェアで人気のお店が、ずっとここ○○デパートに出来るってこと?』

『はい。』

『それじゃ、カレンダーでチェックして気になるスイーツの時は、また来なきゃいけないわけだ。』

『はい、初回にお選びいただいたトートバッグ等をお持ちいただければ、入場料は半額になります。

ただこのバックもイタリアの職人さんが1つ1つ手作業で作ったものでして、柄の配置などが全く同じ物はないという一点物になります。』

『そしたら、2回目も通常料金で入って、お友達にプレゼントするとかもいいね。』

『はい、こうやって折り畳めるトートバッグなので、重宝ですから幾つかお持ちになられてもよろしいかと…』

『恐れ入りました。これはオマケというにはもったいない代物で…

視聴者の皆さん、この夏は○○デパートのオータムフェアで一足早いトリックオアトリートに決まりですね。』

その声にジェラートのイタリア人がジェラートのお試食をアナウンサーに差し出す。

そして、ジェラートを食べたアナウンサーの大満足の笑みで番組は終了した。


パチパチパチ…

ミーティングルームに拍手が起こる。

「反響が楽しみだな。」

部長も嬉しそうだった。



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