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第9章 帰り道

「麻里絵ちゃん、降りるよ？」

物思いに耽る私をヒジオの声が現実に戻す。

ﾄﾞｯと降りる人の波からさりげなくガードしてくれて、階段を上がる。

改札の違うヒジオとはここでバイバイだ。

「じゃあ麻里絵ちゃん、ここで、気をつけてね。何かあったら遠慮せず連絡してね。」

「ありがとうヒジオ。」


ヒジオが向きを変えて改札に向かうのを見届けて、私も向きを変えた。