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心の隙間を埋めて
第5章 初めてのデート
教習所の名前が書いてあるバスに手を挙げる。
本当に来てくれたんだ。
よっ、という感じで先生の手が上がって、私の前にバスが静かに止まる。
「久しぶりっ……」
「私、卒業してるのに、大丈夫ですか?」
「卒業生だからね」
バックミラー越しに桜井先生が白い歯を見せてくれた。
「なんだか懐かしい感じ……」
「えっ、何……?」
「このバスに乗るの、懐かしいです」
「この前じゃん、三浦さんが卒業したの……」と、バックミラー越しに先生が笑った。