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心の隙間を埋めて
第3章 イタズラ

 どの位、彼女と唇を合わせていただろう。

 黒板の横の壁掛け時計に目配せした。

 彼女から唇を離すと、二人の間に銀色の糸が伸びてドキッとした。

「桜井、授業始まるぞっ……」と俺より一年先輩の浅尾さんの声がした。

「…………じゃあ、行くね」

「うん、またメールする」

 涙で潤んだ目が俺を見て、手のひらがバイバイと動く。
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