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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

何が何だか話が見えなくて私は二人の会話を聞いていることしかできなかった。
「わしの計画を全て滅茶苦茶にしおって……。流石はあの社長の孫だな」
「あの人と一緒にしないでください。……失礼します」
祖父の言葉に機嫌を悪くしたのか冷たく言い放ったソラ先輩に手を引かれた。
長い廊下を歩き、玄関へと向かう。
短くてもここで暮らしていたから少し寂しい気はする。
でも後ろを振り向かずに祖父の家を出た。
これで良かったんだ……――――
それから車に乗せられてソラ先輩の住むマンションへと戻る。
頑固な祖父を言い負かしたことが信じられなくて借りてきた猫のようになっていると、ベッドに連れていかれて座らせられた。
「どうしたの、風子?さっきから固まっちゃって」

