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愛おしいキミに極甘な林檎を
第37章 幸せな日々とその奇跡まで

病院だと思われる場所で小さな赤ちゃんを抱いている女性の写真。
太陽のように温かくて喜びであふれている笑顔がとても印象の残る。
「生まれたばかりの頃の妹を抱いている母です。とても喜んでいたのが僕も嬉しくてカメラを向けたんですよ」
「子供が生まれると母親はこんなにも幸せな顔をするものなんでしょうか……?」
「何を言ってるんですか」
「はい……?」
「風子さんだって塑羅緒さんとの子供ができたら嬉しいと思うでしょう」
「えっ、ええ!?まっ、まだ…結婚もしてませんし、そこまでは…考えていなくて……」
「ですが出産は命懸けですからね。……お腹の中で大切に守ってきてた命が誕生した時はとても幸せで、自分が産んだ子供は何よりも愛おしいっと母が言っていたことはありましたね」
「…………」

