この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第37章 幸せな日々とその奇跡まで

帰り道を歩きながらどうすればお金を手に入れられるか考える。
宝くじを当てるような強運は持ち合わせていないから賭け事は却下。
課長に相談して副業をする許可をもらえないか聞いてみようかな……。
体力的に仕事が終わった後に週三、四日くらいは働けそうだ。
家に帰ってから私のために空けてくれていた部屋に閉じこもり、もらってきた無料求人情報誌を見ながら考える。
コンビニか居酒屋のアルバイト、パチンコ店の清掃作業……。
後ろのページにはキャバクラや風俗の求人が載っていて見ていると日給に魅かれる。
「はー……、どうしよう……」
迷ってそのページを開いたまま大の字になって床に倒れた。
「なにこれ。俺は風子に水商売は絶対にさせないよ」
「ソラ先輩!?いつの間に入って来たんですか……」
私が見ていた無料求人雑誌を手に取って見てからつまらなそうな顔して見下ろしてくる。
コンビニや居酒屋が載っているページだったら別の表情になっていただろう。
「……私はどうしてもお金が欲しいんです」

