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愛おしいキミに極甘な林檎を
第37章 幸せな日々とその奇跡まで

声が聞こえてきた方へ振り向くとスーツを着ている茶髪の中年の男がいた。
気さくな人にみえるけど知り合いではない。
キャッチ……?
もしそうだとしたらなんと言って断ろう……。
身構えていると中年の男は軽やかに笑った。
「場所を聞きたいだけだから。この辺りで一番新しいマンションに行きたいんだけど、どこかな?」
「んー……、もしかしてあそこのマンションですかね。見た感じこの辺りで一番築年数が短そうなので」
指を差して教えると案内して欲しいと言われたからそこまで連れて行ってあげた。
どうせ私もそこに帰るわけだし……。
「お嬢さんはここに住んでるの?」
「はい。そんな感じです」
「その重たそうな荷物を持ってあげよっか?」

