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愛おしいキミに極甘な林檎を
第7章 甘い夢と濃蜜な快楽
これは毎日泣いていた頃の私が望んでいた夢。
心の支えだった彼が急にいなくなった時、今まであったものが全てが変わって見えた。
怖くて、不安で、目の前には絶望しか見えなくてつらかった……。
だから戻ってきて欲しいと願って、縋るように泣いていた。
もう一度幸せだったあの時間に戻して欲しいと……。
放たれて、歩き出して、彼を望まなくなった今、やっとその夢が叶おうとしていた。
「風子……。ずっと、ずっと会いたかった……」
周りに人がいるにも関わらずソラ先輩にぎゅーっと抱き締められる。
すぐに終わると思いきや、しばらくそのまま。
やっと体を離されてから向けられた優しい微笑みには涙が少し浮かんでいるように見えた。
「ソラ先輩、なんでここにいるんですか……。これは夢なんですかね……?」