この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第48章 大切なキミの笑顔

「ボクは大空さんが憎いんです。だから大切なものを壊してやるんですよ」
「どうして私の彼氏がそこまで憎いんですか……?」
何か手を上げてきそうな気がしてますます怖くなり、苦しく呼吸をしながらごくりと唾を飲んだ。
少しでも時間を稼ぎ、逃げ出せそうな隙を見つけないと……。
「ボクの未来をいとも簡単に奪っていったからですよ!……大空さんがいなければこんな事にはならなかったんです」
声を張った新くんの瞳は潤んでいた。
凍っていた瞳に漸く浮かび上がる感情。
ソラ先輩が何をしたのかは全く分からないけど、新くんにとってそれがとても悲しいことのように思えた。
「えっと……、ごめんなさい。理由が全く分からなくて。私の彼氏が何をしたって言うんですか?」

