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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ




迎えに来てくれた人の傘に入り、雨の中を少し歩いてからタクシー乗った。



どうして私はこの人と一緒にいるんだろう。


ソラ先輩の伝えたかった用事ってこの事……!?


二人きりになるとあまりにも緊張してしまい、カチコチに固まってしまう。


閉じている脚も、太股の上に置いている手にも力が入る。


隣に座っている人の顔さえも恐れ多くて見れなくて、話し掛けるのもハードルが高い。


しかも雨から私を守ってくれたことによって、ずぶ濡れになっているのが申し訳なかった。



「雪が降ると思っていたから雨で良かったよ。風子ちゃんもそう思わないかい?」


急に話し掛けられて頷くので精一杯な私。


「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」


「すっ…、すみません……。どうしてまたここへいらっしゃったんですか?」


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