この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ

迎えに来てくれた人の傘に入り、雨の中を少し歩いてからタクシー乗った。
どうして私はこの人と一緒にいるんだろう。
ソラ先輩の伝えたかった用事ってこの事……!?
二人きりになるとあまりにも緊張してしまい、カチコチに固まってしまう。
閉じている脚も、太股の上に置いている手にも力が入る。
隣に座っている人の顔さえも恐れ多くて見れなくて、話し掛けるのもハードルが高い。
しかも雨から私を守ってくれたことによって、ずぶ濡れになっているのが申し訳なかった。
「雪が降ると思っていたから雨で良かったよ。風子ちゃんもそう思わないかい?」
急に話し掛けられて頷くので精一杯な私。
「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」
「すっ…、すみません……。どうしてまたここへいらっしゃったんですか?」

