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愛おしいキミに極甘な林檎を
第13章 それぞれの気持ち

「……心配しなくてもちゃんと考えているよ。風子とのこれからのことも」
柔らかな声でそう言われてどくんっと鼓動が高鳴り、心が温かくなる。
社会人になってから仕事で忙しそうだったし、私と今の関係を続けていくので精一杯で何も考えていないと思っていた。
「いい意味でですか?」
肩に触れられてからちゅっとキスをされて、さらに鼓動が速くなる。
「うん。……ずっと一緒にいたいから今すぐに奪いたくなる」
“結婚”という言葉に重みを感じてはっきりと聞けなかったけど、ソラ先輩のその一言で答えが分かった。
これからも私と歩む未来を考えてくれているんだ……。
「だからさ、許してくれたら二人で遠いところに行こう」
「旅行ですか?住むのでしたらこの辺りは便利ですし、わざわざ遠いところに行かなくても暮らせますよ」

