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愛おしいキミに極甘な林檎を
第27章 婚姻届の行方

でもソラ先輩とならなんとかなりそうな気がする……。
他の方法も何なのか気になるけど、とりあえず退職願の書き方など調べて私なりに少しずつ準備を始めることにした。
日曜日の夜。自分の部屋にいると理人さんがやって来た。
つまらなそうな顔をしていることから何かあったように見える。
「理人さん……、どうかしたんですか?」
「今日、千十郎様が花城さんと話し合われました。そこで婚姻届の記入をして頂いたのですが、来月には両家の顔合わせをしたいとのことです」
祖父と理人さんが出掛けていたのは知っていたけど、郁哉さんと会っていたなんて知らなかった。
しかも私が名前を書いた婚姻届を持って行ったなんて……。
「どうして私に内緒で婚姻届を書かせたんですか!?」

