この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第27章 婚姻届の行方

「頑張ります……」
出張中、私が寝ている間に何やら話し合った二人に挟まれているけどいつにも増して気まずい空気。
とりあえず私はソラ先輩の方に近づいていた。
「……風子、俺はそろそろ行くね。仕事頑張って」
「わっ、私も会社に行きます。では課長、また」
「――――塑羅緒くん、待ってくれ」
ソラ先輩に次いで立ち去ろうとすると郁哉さんが呼び止めてくる。
何の用かと思って私も立ち止まって振り返ると深刻な面持ちをしてソラ先輩の方を見ていて胸がざわつく。
「なんでしょうか……?」
「……実は、乙羽と結婚するんだ」
「えっ……」

