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愛おしいキミに極甘な林檎を
第27章 婚姻届の行方

合鍵を使って中に入ると真っ暗だった。
部屋の灯りを点けてみると玄関には靴がない。
まだ帰ってきていないのかな……。
でも部屋中どこを探してもソラ先輩いなかった。
電話を掛けてみると家の中から着信音が聞こえてきて、スマホを置いたままどこかに出掛けたようだった。
「……ソラ先輩」
大学生の頃にも同じようなことがあった。
でもその時とは日にちが違うからいない理由は違う。
「今度はどこにいっちゃったの……」
悲しくなりながらソラ先輩が使っていたスマホを両手で握った。
夜遅くまで待ってみても帰って来なくて、不安だけが膨らんでいった……。

