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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い

高校生の時から自発的に行動する人で頭も良いし、肝も据わってる。
でも探偵を雇わなくても見ていれば分かる事だ。
疑問を抱きながら理人さんを見ると口角を少し上げて私に一瞬だけ視線を向けた。
「今まで他の女性に脇目も振らず、風子さんのことだけをずっと愛されてきたんですから敵うはずがありません」
ソラ先輩は私のことだけを――――
付き合う前も本気で付き合ってからも怖くて聞けなかった過去。
初恋は私だと聞いていたからそれは知っていたけど、私が颯太と付き合っている間に恋人がいたのかと思っていた。
でもそうではなくて
ずっと……、ずっと……、
私を……――――
出会った頃からソラ先輩のことを思い返すと引いた涙が一気に滲んできて口元を両手で押さえた。
温かくて、胸がいっぱいになって、愛おしさが溢れてくる。
「私でも…知らなかったんですよ……?」

