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愛おしいキミに極甘な林檎を
第33章 綺麗になったキミに……

「いや……。……浴衣を着ても美人だなって思っただけだ。オレと付き合っていた頃と大違いになりやがって」
言い方が雑だから褒められているのか貶されているのか分からない。
しかも美人だなんて言われたことがないからいまいち信じられなかった。
「当たり前です。彼氏と付き合ってとっても幸せですもん。何度口説いても今更遅いですよ」
本当に今更……。
今の言葉を言って欲しかったのは付き合っていた頃だ。
「遅いな……。だからこそオレはおまえに求めていることがある」
「私に……?」
もう関係を絶ってから四年も経つというのに何を……。
「それを叶えねえとオレは前に踏み出せねえんだ」

