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アンニュイから~企画に魅せられて
第1章 日曜日の午後は
冗談のつもりだったのに。
ありえませんよ、と返すと思ったのに。

いつもあまり感情を表に出さないやつが、顔を真っ赤にして。
見られたくないのか、掌で顔を隠す。

うわっ、ちょっと、待て。その反応、可愛過ぎだろ。
レアな伊織を見て、俺はちょっと興奮。身を乗り出した。

「なに、引っ越しの挨拶に来て、一目惚れしたとか?」

「珈琲、おかわり入れましょうか」

伊織が、俺の追及から逃げるようにマグカップを手にキッチンへ向かう。
追いかけて、後ろから抱きしめた。
顔をのぞこうとすると、そっぽを向く。


もしかして、照れてんの?
はっ、可愛いところもあるんだな。

後頭部を押さえ、少し強引に俺へ向かせ、唇を重ねる。
貪れば熱い吐息が漏れ、欲情が湧き、抑えきれなくなった。


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