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恋のばんそうこう
第7章 た
「白木っ!」
「綾香、ノースリーブで男と酒飲むなって言っただろうが」
「え・・・」
そう言って、私を身体ごと自分の方へ向けて
ジャケットの胸元をしっかりと閉めた。
「上杉も、綾香の胸元とか肩とか腕とか
じろじろ見てんじゃねーぞ」
白木のそのセリフに、一瞬キョトンとした上杉君が笑いだした。
「なんだよ?」
「あぁ、ごめん。好きな女の子がノースリーブなら肩とかみるでしょ」
「ったく」
白木はぶつぶつ言って私を引き寄せる。
「帰るぞ」
「え・・・」
「話しがある」
今まで何の音沙汰もなかったのに。
いきなり後ろからジャケットをかけられて
話しがあると、腕をつかまれて立たされた。
「ちょっと!」
「良いから」
立ち上がった私の腰を抱いて
ピッタリとくっついた身体と身体は
居心地のいいクーラーが効いた店内の温度とは思えないほどの熱を帯びていた。
「柳下。俺たち帰るから」
「あぁ」
白木は幹事の柳下に、声をかけて
ムアッとする8月の夜空の下に私を連れ出した。
もう8月も終わりだというのに
昼間の暑さが夜になっても冷めない。
静かに白木に手をひかれ
電車の中でも無言で私たちは手をつないでいた。
「綾香、ノースリーブで男と酒飲むなって言っただろうが」
「え・・・」
そう言って、私を身体ごと自分の方へ向けて
ジャケットの胸元をしっかりと閉めた。
「上杉も、綾香の胸元とか肩とか腕とか
じろじろ見てんじゃねーぞ」
白木のそのセリフに、一瞬キョトンとした上杉君が笑いだした。
「なんだよ?」
「あぁ、ごめん。好きな女の子がノースリーブなら肩とかみるでしょ」
「ったく」
白木はぶつぶつ言って私を引き寄せる。
「帰るぞ」
「え・・・」
「話しがある」
今まで何の音沙汰もなかったのに。
いきなり後ろからジャケットをかけられて
話しがあると、腕をつかまれて立たされた。
「ちょっと!」
「良いから」
立ち上がった私の腰を抱いて
ピッタリとくっついた身体と身体は
居心地のいいクーラーが効いた店内の温度とは思えないほどの熱を帯びていた。
「柳下。俺たち帰るから」
「あぁ」
白木は幹事の柳下に、声をかけて
ムアッとする8月の夜空の下に私を連れ出した。
もう8月も終わりだというのに
昼間の暑さが夜になっても冷めない。
静かに白木に手をひかれ
電車の中でも無言で私たちは手をつないでいた。