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恋のばんそうこう
第7章 た
手を引っ張られるままに白木に着いて行くと
白木の部屋にたどり着いて

「ったく」
と言いながら部屋のクーラーにスイッチを入れる。

「これ、脱いでもいい?」
ずっと私の肩にかかっていた白木のジャケットを差し出すと
じっと睨んでそれを受け取る。

「お前、成田さんが忘れられないからって上杉でいいのかよ?」
「・・・・」

機嫌の悪い白木は、なんだか少し可愛くて。

「成田さんに雰囲気が似てれば誰でもいいのかよ」

いつもの少しいじわるな、クールな白木はどこかへ行ってしまったようだ。
っそれが私のせいなら、嬉しくなる。

「確かに俺は成田さんとは正反対だもんな」

ゼミの飲み会で上杉君が言ったセリフだ。

なんだ・・・
乃恵と楽しそうに話してるのかと思ったら
私と上杉君の話、ちゃんと聞いてるじゃない。

私はなんだか嬉しくなって口元がゆるむ。

「何笑ってんだよ?」
「いや~・・・」

「あ?お前は反省してるのか?」
「え!何を?」

「ノースリーブで飲みに行くなって行っただろ?」
「なんで?」
「オトコが見てるからだよ!」
「オトコが?」
「そうだろうが!上杉も見てただろうが!」
「なんで見られちゃだめなの?」
「あ?」

「なんで見られちゃいけない訳?
私たち、もう別れたんでしょう?」

「そうだ、けど」

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