この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋のばんそうこう
第7章 た
「綾香に・・・」
白木が静かに話し出した。

「ゼミの飲み会に誘って・・・綾香に『この役を終わりにしよう』って言われたとき」
「う、ん」
「正直、すぐに理解できなかった」
「え?」

「俺、これが芝居だって半分忘れてた」
「・・・・」
「二人でいるのがすごく自然で。綾香のことがすごく好きになって行って・・・
『役』だなんて言われてすぐに理解できなかった」
「・・・・」

「おまけに成田さんをまだ好きだって言うし」
「・・・・」
「俺と一緒にいても楽しくないなんて言うし」
「・・・・」
「楽しかったのは俺だけかよ、って」
「・・・・」
「寂しかった」

私の言葉で寂しくなる、白木。

私たちは、未熟だから。
好きな人の言葉と言動ですぐに傷つく。
未熟で自分に自信がない分、すぐに悲しくなってすぐに傷つく。

そしてそれを癒して治してくれるのは
やっぱり、好きな人からの言葉とキスなんだ。

好きな人から好きだと言われるだけで
もうそれだけで宙にも浮きそうなほどウキウキする。

私は白木をぎゅっと抱きしめた。

「大好き」

この言葉にどれだけ白木を安心させる魔法が隠れているんだろう。

「俺も、大好き」

白木の言葉は、私の傷をすっかり治す、魔法のばんそうこうみたいだ。

きっと私たちはこれから先も
知らない間にお互いに傷つけたり、勝手に傷ついたりするんだろう。

でも、一緒に大人になって行こうね。

大人になる時間を一緒に過ごして行こうね。

ずっとずっと・・・
お互いの心の傷を治せるのはお互いの言葉と存在だといいな。

だから、ずっとずっとずーっと、そばにいてね。


Your word is a band-aid in my heart.



END***



/53ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ