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明日に架ける橋
第3章 罪と赦し
抵抗しなくなった花憐を、岩田は担ぎ上げ、通りに止めてあったワゴン車に放り込んだ。
一人の見知らぬ男がワゴン車で待機しており、花憐を縄で縛り、口に布を突っ込んだ。

痛みと恐怖で、花憐は体を震わせた。

「まったく、面倒なことしやがって」

岩田は運転席に乗り込んで車を発進させた。
花憐は体を起こして振り返り清人の家を見たが、清人は既に去った後で、近所の人も誰も
気がついた様子はなかった。

あんなに気をつけろと言われ、自分でもそのつもりでいたのに、ちょっとの油断を
つかれてしまった。
大人しく清人と一緒に出ればよかったのに・・・。
花憐は激しい後悔に襲われたが、後の祭りだった。

岩田は携帯を取り出し、電話をかけ始めた。

「今連れて帰る・・・。ああ・・・・。わかってる」

貴子に報告しているようだった。電話口から貴子のキーキーと高いわめき声が聞こえた。
電話を切ると岩田はイライラして携帯を助手席に放り投げた。

「ったく、早いとこ金ふんだくって、あんなババァとは縁切りたいぜ」
「俺が代わってやるよ。ババァでもなんでも金さえくれればいいんだ」
「くれるかよ。ものすごいケチで、色情狂いときた。一晩で何回相手してると思う?
もっと金をもらってもいいくらいだ」

男二人で下世話な話が始まる。
花憐はどうしたら逃げ出せるか必死に考えていた。

あの家に連れていかれたら終わりだ。二度と外に出られる体ではいられないだろう。
清人とも会わせてもらえないに決まっている。
花憐はつくづく自分の愚かさを呪った。

岩田は明らかに金が目当てだ。この友人らしき男もそうだろう。
自分の受け継いだ財産を持ち出して、岩田に交渉しようにも、口が塞がれて話ができない。

「いい女だな。おい、着くまでに一発やってもいいか」

男が花憐の全身を舐めるように見て言った。

「好きにしろ。ただし、ばれたらお前の報酬がもらえなくなるぞ。やるなら金を
もらってからにしろよ」

岩田は文句を言いながらも、貴子の言いなりになっているのだった。
交渉なんかをして、告げ口されたらもっと悪い方向にいくかもしれない。
花憐はもはやどうすることもできなかった。

男はチッと舌打ち、タバコを吸い始めたので、花憐は内心ホッとしていた。
しかし、府中の家についたらもっと恐ろしい目に合うに違いないのだ。
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