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第3章 罪と赦し

「まったく。人を何だと思ってるのよねぇ。お詫びに花憐ちゃんとのデート自由化を許すべきだと思うわ」

榊は花憐に、ねー！と同意を求めた。
明るくて強くて優しくて。榊という人物を花憐はますます好きになった。

「私もそう思います」

花憐は清人に微笑んだ。
清人はしかめっ面をして拒否しようとしたが、さすがに今回のことで榊には恩を感じているようで、仕方ないといった風に頷いた。

榊と花憐の友情は、清人公認のものとなったのだった。

（やっと・・・この家で暮らせるのね・・・・）

花憐は目の前で笑いあっている大好きな人たちを眺めた。

大好きだった両親はもういない。
けれど、新しくできた大好きな人たちとの生活が始まるのだ。

その眩しさに、花憐の心の中にあった大きな暗闇が徐々に居場所をなくしていくのを感じた。