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アディクション
第1章 一目惚れ

オペラグラスも持たずに出かけたけれど、劇場の友の会に入っている真奈美のおかげで、私は5列目のほぼセンターという素晴らしい席で観ることができた。
ステージは近く。キャストも近かった。
目の前すぎて、その迫力に身体がのけぞってしまうようなことも多々あった。
歌やダンス、観ているだけで心躍るステージに、私はすっかり魅了された。
ストーリーに胸が苦しくなり、すっかり物語に入り込んだ私は呆然と一点を見つめていた。
こんなに心震えるなんて何年ぶりだろう。
幕があがり、キャスト全員が晴れやかな顔でステージ上で笑顔を振り撒いていた。
スタンディングオベーション。
大きな拍手音が会場に響き渡る。
私は数時間前に存在を初めて知った「彼」を探していた。
・・・
いた。
彼は、最上手で朗らかな笑顔を振り撒きながら、会場を見渡していた。
ステージは近く。キャストも近かった。
目の前すぎて、その迫力に身体がのけぞってしまうようなことも多々あった。
歌やダンス、観ているだけで心躍るステージに、私はすっかり魅了された。
ストーリーに胸が苦しくなり、すっかり物語に入り込んだ私は呆然と一点を見つめていた。
こんなに心震えるなんて何年ぶりだろう。
幕があがり、キャスト全員が晴れやかな顔でステージ上で笑顔を振り撒いていた。
スタンディングオベーション。
大きな拍手音が会場に響き渡る。
私は数時間前に存在を初めて知った「彼」を探していた。
・・・
いた。
彼は、最上手で朗らかな笑顔を振り撒きながら、会場を見渡していた。

