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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第4章 君の瞳に映る白い花
悠のマンションに着くと、悠は先にシャワーを浴びると言ってさっさと一人でバスルームへ行ってしまった。

冬子は初めて入る悠の部屋をうろうろしながら眺めた。
白と茶色のインテリアでバランスよく統一されていて、清潔感のある部屋だった。

実家にいた時は自分でまともに掃除することもなかったが、女性を呼ぶために身についた術なのか・・・・・。

冬子は前にここに来た時の女性たちのことを思い出してこっそり女性のものがないか探してみた。

キッチンはほとんど使われてないのかそれらしきものはなく、ベランダに女性の下着が干されていることもなかった。

寝室は勇気がなくて見ることができなかった。

(チーム悠・・・・・・・)

一瞬頭に悠と女性たちの乱れた姿が思い浮かんだがすぐに掻き消した。

彼女たちは勝手に合鍵を作っていて、縁を切ったにも関わらず度々訪れていたが、面倒なので鍵を変えてこなかったと悠は言った。
冬子と想いが通じて鍵を変えてからは家に入ることもなくなったし、連絡もとってないと携帯の中身も全て見せてくれた。

今は冬子だけだし、これからもそうだとはっきり言った悠の言葉を冬子は信じることにしたのだから、過去にこだわるのはやめよう。

冬子はきれいに整理整頓された本棚の一番上の段にあった小学校の卒業アルバムを見つけた。

手に取って箱の中からアルバムを取り出すと何かがパサリと落ちた。

半分に折られた賞状だった。
小学生の時に授業で作った悠の詩が、賞に選ばれた時のものだった。

タイトルは『ネコの目の中の白い花』

悠が賞を貰っていたことも覚えてないから、どんな内容の詩だったかなどもちろん記憶にない。

あとで本人に聞いてみよう。
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