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私の欠けているところ
第7章 それでもやっと見つけた世界は


「俺に
触られるの嫌?」


やっぱり…


「そーゆー問題じゃなくて
あっ」


陸は
最後まで聞かないまま
私の唇を
唇でふさいだ


「んっ…り…っ」

陸はキスをしながら
私の腕をなで
私の短い袖の中にまで
手を滑らせてきた

思わず陸の肩を押して
キスをやめさせると

「ダメ?」

と、私の顔を覗き込む

「ダメ」

「ほんとにダメ?」


そんな顔…しないで


「ダメだよ…陸」



「俺がしたいのに?」



思わず耳をふさいで
私は
陸から視線を外した


やめて…

俺がしたいなんて
言わないで


「陸は
女の子なんて抱けないでしょ?」


「言ったろ?
女の子とエッチ
何回もしたことあるって」


「え?何回も?
どういうこと?」


「いーから。
俺は時の身体なら
どこでも舐められる。
だから…」


陸は
そう言って
私のブラウスのボタンに
手をかけた


「無理して
そんなことしないで」


「無理じゃないよ」


「嘘」


「嘘じゃない」




「……」





「俺

寂しいんだ…」




寂しい


それは

私と陸の合言葉



寂しいから
私を抱くの?

寂しいから
満たされたいの?


陸が
そんなに寂しいなら…


私は
少し前から気付いていた
陸の熱い下半身に
手を伸ばした


「時っ…」


陸は
少し気持ち良さそうに
そして
少し痛そうに
顔を歪めて

そして

私の両手を掴んで
ソファに押し付けた



「やめろよ」




「どうして?

陸が寂しいなら
してあげる」





「違うよ…」




「……」




「俺、すげー寂しいけど

もっと
寂しいのは

時だろ?」

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