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私の欠けているところ
第13章 正直、Siriってなんだよ…と、思う
時と俺
交互にアイスを食べてると
あっという間に
アイスは無くなってしまった
「ごめん
俺がいっぱい食ったかも。
あとで買っとくな」
「うん。
冷たくて美味しかった」
「冷たくて美味しいとか
もしかして
熱でもあんのか?」
心配になって
時のおでこを触ると
時はクスクスと笑った
「なんだよ(笑)」
「冷たい(笑)」
「あ~そっか」
時は
また今日も化粧をしてなくて
笑うと本当に
子供みたいだった
「でも気持ちいい」
気持ちいいとかいうなよ(苦笑)
「じゃあもっとしてやる」
俺は時に近づき
両手で時の頬を触った
キスしたいなって
思いながら
「もう(笑)
陸…(笑)」
え?陸?
今、陸って言った
けど
言った本人は
分かってないみたいで
時は恥ずかしそうに
笑い続けていた
「時…」
「なに?(笑)」
キス…していい?
「あ、いや」
あんなにやってたのに
したくねーの?
「なに?気になる」
そんなの言えるわけない…
俺はSiriなんだから
「あ、そうだ」
「ん?」
「時の携帯どこ?」
「バックの中」
「時と連絡とれないと
俺、Siriの役目果たせないんだけど」
「あ…うん」
時はちょっと
困った顔をして
頬を触ってる俺の手を握った
「どした?」
「うん…」
話にくそうにしている時をみて
俺は添い寝をして
時の手を握った
「もしかして…
携帯代払えないとか?」
「そうじゃないの。
でも…電源は切ったまま」
「俺からの連絡うざかったか?」
「ううん」
「ならよかった。ほっとした」
そう言って
時を抱きしめると
時は
俺の胸の中で
話し始めた
「亮ちゃんから
連絡きたら困るから
別れるって連絡してからずっと
ほとんど電源落としたままなの。
別れて欲しいって
一方的に
LINEしただけだから
亮ちゃん
怒ったことないけど
怒ったら
怖いと思って…」