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私の欠けているところ
第6章 苦しくて…苦しくて…

「内緒」
「ダメだな~時ちゃん。
内緒っていうのは
もう『やった』って
言ってんのとおんなじ(笑)」
「そっか(笑)」
てかやっぱ
やってんじゃん
あ、いや
ちょっと待て!
「時ちゃん
なのにキスしてねーの?!」
なんだよそれ
どんだけ
アイツは悪魔なんだよ!
「しなかったと…思う」
俺は
二人をガードしてた
ワイグラスのワインを飲み干し
グラスをどけて
時ちゃんを見つめた
「時ちゃん」
どんなエッチしてんだよ
「ん?」
「ない」
「ない?」
「ないないないない。
俺の辞書に
キスしねーエッチなんて
載ってない。
むしろキスの時間
めっちゃ長い」
「そう…なんだ」
「時ちゃんは
したくないの?」
「ん~………ねぇ、梶谷くん」
「ん?」
「ちょっと聞いていい?」
あ、あれ?
俺の質問どっかいった?
「あ、うん、なに?」
「後ろから入れるの好き?」
え
それって
た、た、た、体位のことだよな?
な、なんてことを
言ってるんだ!
これはやっぱり
天然のなせる業なのか?
それとも
大人の女は
そんなもんなのか?
時ちゃん
俺を何歳だと思ってんだよ
血気盛んで
目の前に好きな人がいるのに
禁欲を強いられてる
24歳だぜ?
俺は
時ちゃんの発言に
鼻血がでそうになっていた
だってそうだろ?
俺の脳裏には
時ちゃんの
『後ろ』妄想で
いっぱいになってんだから

