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第5章 図書館
学校へ行ってた時間帯に図書館へ行くのは変な感じだった。

母親と子供が床に座って絵本を読んだり、
大学生の様な人や、老人が多い。

この間、知らない人から貰った本は既に読んでしまった。

「なんか面白そうな短編小説無いかな。」

スマホで図書館蔵書検索を使って、短編小説を探す。

本棚の番号を確認して、静かに館内を探す。

… 「お」「お」「お」

上を向いて探し乍ら歩く。

ーーートン。

肩がぶつかった。

「あ」「あ!」

お互いに小さな声をあげた。

本屋で本を買ってくれた人だ。

「また会ったね。」

男性は、ちょっと驚いた様な顔をしてた。

「あの…本…ありがとうございました。」

私も驚いて言葉に詰まってしまった。

「あの…お金…。」

私は手提げ袋の中から、財布を取り出した。

「あ…良いよ。あれ好きで君に買ったんだから。」

「でも…。」

お財布からお金を取り出そうとした瞬間、小銭がパラパラと周囲に広がった。

「あ…。」

男性と同時にしゃがみ、お金を拾おうとすると手がぶつかった。

「ごめんなさい。」「ごめん。」

少し前のお金を拾おうと一歩前へ進むと、コツンと頭がぶつかった。

「すみません」「あ…。」

私は焦って、遠くのお金に手を伸ばすと、また男性の大きな手とぶつかった。

「ホントにすみません。」

「良いよ。僕が拾うよ…。」

そう言って、散らばった小銭を全て拾い上げてくれた。
私はその間、中腰のままでオタオタしてしまった。

「はい。これ。」

男性は素早く拾い上げると、溢れないように私が出した手に、自分の手をそっと添えて返してくれた。

「すみません。あ…ありがとうございます。」

私はそういうと、その場から離れようとした。

「あ。ちょっと待って。君…何か本を探してたんじゃ無いの?」

「え…あ…。」

「何て名前?」

男性は、優しく聞いた。

「好です。シ…白井…コ…好です。」

「…え?」

一瞬ん?とした表情を見せた男性。

「あ…。本の名前か…。」

男性は、くすっと笑った。

「見代 蒼(みしろ そう)です。」

私も思わずつられて笑った。






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