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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第38章 狂宴の彼方へ
こうして2人の関係は、より一層強固なものになっていった。
》 》
「ん・・・・・・」
瞼に掛かる日の光に気が付いた。ゆっくりと開けると淡い光が目に入る。
白い天井と規則正しい機械音が印象的だった。
「気が付いた、月良ちゃん。」
どこかで訊いたような声に耳を傾けながら光に慣れるために何度か瞬きをした。ゆっくりと首を横に向ける。
「目が覚めてよかった。毒の量が多くて解毒に時間がかかったから心配してたんだよ。」
「あな、た・・・・・・」
見覚えがある。前も似たような出逢いだったような記憶がある。
「ああ、覚えててくれたの?」
「は、い。〝干亜、さん〟・・・でしたよね?」
記憶を遡って口にした。
「そうだよ。よく覚えてたね。」
「珍しい、名前だし・・・私を、、、助けてくれましたよね?」