この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
空洞
第2章 相田 樹(あいた いつき)

「…ぷっ…」
電話の向こう側のママが吹き出して笑っている。
「あの…失礼ですが、何か?」
「忘れちゃった?いっ君?もう20年ぐらい前だもんね…」
「!!!!え…まさか…」
「夏美よ。正太の所で…」
「嘘だろ!!あの夏美さん?本当に?」
樹の頭の中で、あの夏の出来事が色々と蘇ってきた。
サマンサのママは、あの夏美だった。
まさかこんな所で再会をするとは、全く想像もしていなかった。
しばらく話をして、樹は夏美が仕事が終わってから会うことになった。
「いっ君、遅くなっちゃうけど、仕事終わったらまた連絡するから。」
そう言って電話が切れた。
樹の心臓は動悸が止まらなくなった。
思い出すのは、夏美の色白のしなやかな肢体と張りのある大きな乳房…
どんな顔して、夏美に会えば良いのだろう…
樹は落ち着かない様子で、部屋中をウロウロ歩きまわった。

