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空洞
第2章 相田 樹(あいた いつき)

ママは社長の肩を叩いて顔を見合わせると、笑い合った。
そして、小さくお辞儀をすると、別の席に向かった。

その笑顔は、何となく夏美を彷彿とさせた。

ーーーーー

ホテルに帰宅して、荷造りを始めた。
片付けが済んで、スマホを手に取ると、花奏に電話を入れた。

明日の帰宅時間や、花奏が出張中どんな風に過ごしていたか、他愛もない会話を交わす。
一週間の出張がやっと終わる。

冷蔵庫から、缶ビールを取り出すとホッと一息ついた。

その時、知らない番号から着信が入った。

「はい…もしもし。」
「あの、相田様の携帯ですか?」

「今夜は、ありがとうございました。クラブサマンサの冬美です。」
「はい、先程はこちらこそお世話になりました。」




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