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金曜日
第16章 私の実家
たわいない会話が一段落したところで翔大さんが
『あのー、お母さん、斎藤マリ子さんですよね?』
「やだー、知ってるの?昔の話よー♥」
『いや、全然お変わりないですよ、むしろ現役の頃よりお綺麗ですし。』
「あんた、なに持ち上げようとしてるの?」
『いや、マジで、元女優さんとは聞いてたけど、斎藤マリ子さんとは思ってもみなかったから、、、』
「あれ?私、言わなかったっけ?」
『うん、聞いてない。』
泣きながら興奮状態でいっぱい話したつもりが肝心なところを言ってなかったかー!
「ごめん、話したつもりだった、、、」
『いいよ、あかりは気にしない、俺がビックリしただけ』
そう言って、頭をポンポンして笑いかけてくれる
離れのドアが開く音がして、ばぁばが庭を横切るのが見えた
私はキッチン横のドアを開けて
「ばぁばーーー!ただいまーーー!」
『あかりちゃん、来たのねー!』
「ばぁば、悪いとこない?元気にしてた?」
『そんな、年寄り扱いしないで!ピンピン元気よ!』
「よかった、元気で、紹介するね?大城、あっ、間違えた久坂翔大さん!」
『久坂翔大です。宜しくお願い致します。』
「まぁまぁ、いいのよ堅苦しいのは!座って座って!」
「ユリアちゃんも来てくれたの?ありがとうね!」
「おばぁ様、この度は宜しくお願い致します。」
「いいのよいいのよ、堅苦しいのはー(笑)」
なんだか、私の知らない感じで違和感があるが
紹介するための挨拶だからね、緊張からの思い過ごしだね
女4人に囲まれて、少しタジタジな翔大さんが可愛そうになってきた
相変わらずママは翔大さんに目がハート♥だし(笑)
ばぁばとユリアさんは今のドラマの話で盛り上がってるし
私はだいぶん緊張がほぐれてきたが
翔大さんは違う緊張でカチコチに見える(笑)