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金曜日
第19章 久坂商事と佐藤企画
そもそも、久坂商事と佐藤企画はいつからこんな話を進めていたのか
その事をパパが話しはじめる
「あかりが大学には行かない、会社を継ぐ為なら学歴は関係ない、社会に出て経験をさせてって言いはじめた5、6年前かな、ユリアにあかりの話をしたんだ」
「ユリアさんに?」
「あぁ、ユリアはあかりにとって一番近い姉妹のような存在だったからな。」
「ユリアさん、うちに泊まることも多くて本当に優しいお姉さんだったから、よく悩みも相談してたけど、、、」
「あの頃はまだうちもここまで大きな事務所ではなかったが、ユリアの影響で所属芸能人が増えてここも手狭になってな、事務所を移転する話が持ち上がったんだ。」
「あれ?私が卒業する頃には神野に事務所建ってたよね?」
『神野にも事務所があるの?ここだけじゃないんだ、しらなかった。』
翔大さんが驚いた顔をした
「うん、ここは総合管理でじぃじが仕切ってる(笑)神野は15階建の事務所兼マンション、マンションには所属芸能人が住んでるのよ、いわゆる社宅(笑)若手さん達はお金かからなくていいでしょ?」
「翔大君が知らないってことは、うちもまだまだだなーがっははっ、(笑) そこでだ、ユリアが久坂社長に協力を頼めばいいって話してくれてな、久坂社長と建設の話で盛り上がり、立地から建設から何から何までお願いして、移転の引っ越しまで、その節は本当にお世話になりました。ありがとうございました。」
パパが深々と頭を下げたものだから、久坂社長が慌てて
「なにをおっしゃいますか、お世話になっているのは、うちのユリアですから、何から何まで、本当に感謝の言葉しかありませんよ。ささ、頭を上げて下さい。」
ふたりの社長はまた固く握手をしている(笑)
「その時にな、ユリアから聞いていたあかりの話を、久坂社長に少しだけ悩み相談のように話したんだ。娘を持つ親の先輩だからな、ユリアを私達へ預けてくれた時の心境とか心配とか、そこである提案を久坂社長の方からして頂いたんだ。」
今度は社長ふたりでニヤニヤして顔を見合わせている